衣類は白が好き

服や下着を買うとき、できるだけ白い物を選ぶようにしている。

他の色に合わせやすいのでコーディネートしやすく、綿素材であれば汚れがついた時にも漂白しやすく、そして素材の劣化具合が分かりやすいので買い替え時を判断しやすい。おかげで私のクローゼットは白い服が半分ほどを占める。

10代〜20代の頃は色柄物が大好きで、コーディネートの難しい服や着回しの難しい服をたくさん所有し、頻繁にプチプラ服を買っては手放すことを繰り返していた。週末になると、自分の考えたとっておきのコーディネートをして街に出かけた。美術館やカフェなど、その空間の中で自分が一番のスタイルをする、と意気込んでいた。おそらく私の服装に注目する人なんていなかっただろうが、それでもいいのだ。洒落込んで出かけるだけで気分が上がった。

そんな風にファッションを楽しんでいたが、社会人になり、年齢が一回りも二回りも上の人たちと接するようになってから、徐々にシンプルでタイムレスなスタイルを好むようになっていった。シルエットの美しい上質な服を少量持ち、素材がくたびれるまで着倒す、という風に変化してきた。

年齢を重ねると流行に鈍感になり、ふと気がついた時に、パンツの股上の深さやスカートの丈が時代遅れの長さになっていることがある。そうなる前に気がつけるように、白い上質な服を持ち、ヘビーローテーションして、素材がくたびれる頃に手放す。それが今の私の最適解である。